メンバー=宮崎英樹、T邊N雄、Y谷N子
■目標
初の雪山登山となるT邊、Y谷の雪山歩行トレーニング。雪山用登山靴を履いた状態で、さまざまなコンディションの路面を安定して歩けるようになる。アイゼンなしでの歩行・登降を基本とし、12本爪アイゼンを装着した状態での歩行・登降トレーニングも行なう。
◇12/26(土) 美濃戸口~美濃戸~赤岳鉱泉△(中山尾根展望台往復)
高尾駅に6:35集合。車で高尾山ICから中央道へ。天気のいい土曜、しかも白馬方面のスキー場は雪たっぷりという好条件なのに中央道はガラガラ。コロナによる外出自粛だろうか。8:20八ヶ岳山荘の駐車場着。駐車場は1段目がいっぱいになったくらいで、2段目はまだ5台ほどと少ない。八ヶ岳山荘で藤森さんからコーヒーをいただき、雑談。
9:20徒歩で出発。美濃戸までは積雪0~5㎝、4WDのスタッドレスなら上がれるとのことだったが、2駆の車もけっこう上がっていた。駐車場はまだ空きがある状況。堰堤から登山道に入り、北沢の北岸を歩く箇所で1か所、凍結している箇所があったが、ルートを選べば滑らず、チェーンスパイクなしで通過できる。ちなみに私たちは3人ともチェーンスパイク履かず。なお宮崎は赤岳鉱泉までアプローチシューズだった。雪がほとんどない登山道を重くて硬い雪山用登山靴で歩くのはしんどい。赤岳鉱泉までなら人通りが多くて雪が踏み固められていることが多いし、降雪直後でもなければがっちりめのアプローチシューズがベストかもしれない。
12:20、赤岳鉱泉着。テント場は張れる場所がたくさん空いている状態で、トイレそばのよい場所に4人用テントを張れた。テント内で休憩後、12本爪アイゼン歩行練習のため中山乗越経由で中山展望台へ。さっきまで曇っていたが、中山展望台では横岳~赤岳~阿弥陀岳の大展望を見ることができた。
中山尾根展望台から。後ろは赤岳 |
テント帰着16:10。20:20ごろ就寝。夜の冷え込みはなく、快適に眠れた。
◇12/27(日) 赤岳鉱泉~硫黄岳~赤岳鉱泉~美濃戸口 5:00起床。晴れ、風ほとんどなし。お湯を沸かしてコーヒーを飲み、昨日の鍋の残り(凍ってる)を温めてラーメンにし、ポット用のお湯を作り……、とやってるうちに、出発目標時間の6:30は優にすぎた。雪山は無雪期に比べ、やるべきことが多い。ウェアを身に着ける動作や登山靴を履くだけでも息が上がる。 7:15ごろ出発。赤岳や阿弥陀岳方面をめざす登山者はとうに出発しているが、硫黄岳往復組はまだ小屋の周囲にいるみたいだ。我々はアイゼンをつけずに登る。大同心ルンゼとジョーゴ沢の出合で解説、さらに登っていくが、雪面が凍結している箇所はまったくなく快適に登っていく。赤岩ノ頭のコル手前、冬季には雪壁となるところも、少雪のため完全に出ている夏道どおりにジグザグに登っていく。
赤岩ノ頭のコルに着くと、風は微風。見上げる硫黄岳の雪はとても少ない。2018年12月23日にも来ているが、そのときと同じくらいかも。
赤岩ノ頭のコルから硫黄岳を見上げる。 雪が少なく、硫黄色(黄色)に見える |
ここで12本爪アイゼンを装着し、硫黄岳を往復に向かうが、稜線上につけられた登山道は雪がうっすら乗っている程度で、雪がまったくないところもある。ここを歩いてもアイゼントレーニングにならないので、ちょっとした岩場でアイゼンでの登り降りを繰り返して爪に乗り込む感覚をつかんでもらったり、稜線から北側(オーレン小屋側)の斜面へ5mほど外れ、ハイマツに薄くかぶった雪を使って歩行練習。 硫黄岳山頂はほとんど雪がなく、アイゼンに石がすぽっとハマってしまう。山頂だけ風がビューと吹き続け(風速10m/sくらい?)、顔の露出している部分がすぐ痛くなるので、写真を数枚撮っただけでそそくさと下山開始。
何回行っても平坦な硫黄岳山頂 |
硫黄岳山頂はいつ来ても風が強い(冬は) |
赤岩ノ頭のコルへの下りでは、今度はジョーゴ沢側の側壁の雪(風下側だから雪が溜まっている)を使い、体を壁側に向けて横移動しながら下る練習。今日は練習を目的に来ているので、雪が少ないなりに、雪のあるところを徹底的に利用させてもらった。 宮崎とT邊は赤岩ノ頭のコルでアイゼンを外し、雪上を滑りながら走り下った。途中の樹林帯で「強風下でツエルトにくるまる練習」をして、赤岳鉱泉のテントに戻った。
ツエルトに上手にくるまる練習 (無風だからリアル感ないけど) |
テント撤収中に、ソロで地蔵尾根から赤岳を往復してきたというM井とばったり会い、美濃戸口までの下山は4人で歩いた。八ヶ岳山荘では再び藤森さんにコーヒーをいただき、富士見高原で鹿の湯に入り、解散。
■成果
雪上歩行、雪山テント泊装備一式を担いでの歩行練習、マイナス10℃程度でのテント泊など、基礎的な練習ができた。もうちょっと積雪量が多くて、森林限界以上でのアイゼン歩行練習ができたらもっとよかったが。
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